暦の上では間もなく立春。日本の文化には節分(豆をまいて鬼を追い払う)がありますが、幼稚園では、誰にでもある「自分の心の中の弱さ(泣き虫・おこりんぼ・いじわる・自分さえよければ・・・など)を知りつつも、その鬼をも受け止めて・・・」と捉えています。集団(社会)で過ごす子どもの世界にも様々な心の葛藤があります。友達との関わりの中で、相手の話に耳を傾けられず強引だったり、うまくいかないことを他人のせいにしたり、互いに自己主張(我)が強ければ強いほどトラブルに発展します。幼児期のトラブルは決して悪いことではありません。そのことをきっかけとして目の前のことをどう受け止め、解決に向かっていくのか…その過程が重要で成長の機会でもあります。
心のセルフコントロール(自制)、相手と折り合いをつけながら、豊かなコミュニケーション能力を育むことを願い関わっています。さて、子どもにとって、ちょっぴり怖くて、楽しみな豆まきですが、数年ほど前から「奥歯が生えそろわず、かみ砕く力が十分ではない5歳以下の子どもの窒息・誤嚥防止のため、硬い豆やナッツ類等を食べさせないように・・・」ということが内閣府から出されています。園では、節分で豆を食べることを控えます。ご家庭でも、充分にご注意ください。今月26日は、芸術ホールで二園合同音楽発表会です。満3歳から卒園間近となってきた年長の子どもたちが、友達と気持ちを合わせて発表します。一人一人がいきいきと、その子らしさを存分に発揮しながら、仲間と共に音楽を楽しむ。曲に合わせて自分の心を表現する。そんな楽しい経験の場となるよう取り組んでいきたいと思います。どうぞ、お楽しみに!
園 長 中村 享子